趣旨

2023年12月3日(日)に東京都内会場およびオンラインにて第5回公開シンポジウム「現代の日本社会において宗教は必要か」を開催致しました。
当日はたくさんの方にご視聴いただき、誠にありがとうございました。

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【主催者挨拶】

●小嶌希晶(信者の人権を守る二世の会 代表)

10月13日に家庭連合に対する解散命令請求が請求されてしまいましたが、家庭連合の現役二世であれば特に、宗教とは何なのか、宗教の役割は何なのか、私たちにとって宗教は必要なのか等々、真剣に向き合わざるを得ない状況になりました。今回は佐々木俊尚さんをお迎えし、宗教に関心のある見識の深い方でありますので、内部の視点では分からない新しい視点、見解についてお聞きしながら、有意義な議論を重ねていきたいと思っております。

【基調講演】統一原理が示す神観に出会って

●長澤洋国(家庭連合二世)

私は生まれながらに与えられた信仰について考え、結果信じて生きていこうと選択した立場です。一方で、宗教に馴染みのない家庭に生まれ、信仰を持たず生きている友人も私の周りにはたくさんいます。二世の多くは、家庭と学校や職場での人間関係、価値観の違いを理解しながら、教会と社会に折り合いを見つけて過ごしています。そういう異なる価値観を持った人と対話することが、当たり前にできる世の中になってほしいと私は願ってやみません。もっとオープンに話し合い、宗教はタブーだという日本の風潮が変わって欲しいと思っています。

【パネルディスカッション】

●佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)

最終的にやっぱね(宗教には)共同体の価値があると思いますよ。この共同体なき時代において。寄る辺なく人々が波にさらわれて、右往左往してね、川を流されていく状況の中で、そこで一塊になって生きていく人たちがいるっていう安心感ってのは、 今の時代においてとても大事だし、そこに継続性を持たせるというのは宗教団体ならではの役割なんじゃないかなって。そこはスピとか金儲けとは全く違うところなわけだから。そういう意味で社会と折り合いをつけつつ、でも、そこに安心感ができる、依拠できる場所としての共同体としての宗教団体というところを維持していただくことは、僕は社会的にも価値があるし、それで安心できる自分のかけがえのない場所として安心できる人たちがいるというのは、とても大事なことだと思います。

<略歴>作家・ジャーナリスト。1961 年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。毎日新聞記者、『月刊アスキー』編集部を経て、2003 年よりフリージャーナリストとして活躍。2006 年「アルファブロガー・アワード」を受賞。 2010 年には『電子書籍の衝撃 本はいかに崩壊し、いかに復活するか?』にて「大川出版賞」を受賞。『レイヤー化する世界』、『そして、暮らしは共同体になる。』、『時間とテクノロジー』、『現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』、『Web3 とメタバースは人間を自由にするか』など著書多数。『この国を蝕む「神話」解体』においては、安部元首相銃撃事件に対するメディア報道の問題点にも言及する。

●家庭連合二世 3名